「詐欺」という犯罪は人間のココロの隙間を狙い犯罪を企てています。
賢いお金持ちを騙すことは難しいですが、頭の良くない低所得者からお金を騙し取ることは容易なのです。
人間には欲望があり、それを餌に詐欺を犯すのは常套手段といえるでしょう。
つまり悪徳業者や詐欺業者が好むのは「カネ」や「ギャンブル」に関連する商売に多く潜んでいるのです。
そういったことから現在でも闇金融や詐欺業者は絶えることなく生き続け、被害者がいなくなることはありません。
そんな詐欺による被害で電子マネーのアマゾンギフト券が悪用されているのをご存知でしょうか。
これまではアダルトのサイトの利用料として電子マネーを請求されるケースはありましたが、今回は副業サイトの登録料としてアマゾンギフト券を騙し取られた事件が発覚しました。
副業サイトを装うなりすまし詐欺の手口

「普通に仕事をしているけどもっと稼ぎたい」と考えることはよくあることなのではないでしょうか。
もちろん今の会社でもっと収入が増えればそれに越したことはありません。
しかし一般の企業ではそんなに簡単に給料が上がることはないのが現状です。
そんな方がお金を稼ぐ方法として活用するのが「副業サイト」であり、現在の仕事を続けながらあいた時間でお金を稼ぐことができます。
副業というとコンビニやファミレスのバイトを空いている時間に働くだけではありません。
今ではネットでできる副業もあり、一昔前よりも自由度は高まったのではないでしょうか。
- 在宅ワークも可能なデータ入力
- 高収入のチャットレディ
- 広告収入を獲得するアフィリエイト
といったように職種や内容は様々な副業があるのです。
この副収入を得る事に不信感を抱く方はほとんどいませんが、副業サイトを装うなりすまし詐欺に騙された事件が起きました。
副業サイトの有料会員登録するために電子マネーを支払った
これは福島市在住の20代のOLが2016年12月に被害に遭った事件です。
女性は2016年11月頃、スマートフォンからサイトに会員登録しました。
そして運営側の男性とメールでのやり取りをし「報酬を受け取るには有料会員登録が必要」という内容のメールが届いたのです。
女性はその話を信用し福島市内のコンビニエンスストアで購入した電子マネーを8回にわたり合計115万円分を騙し取られました。
アダルトサイトの架空請求詐欺との違い
これまでにもコンビニで販売されている電子マネーを詐取される事件はありました。
そのほとんどが出会い系やアダルトサイトの登録料としてアマゾンギフト券などの電子マネーを請求されるケースです。
今回の詐欺事件との大きな違いはジャンルとしては健全な副業サイトであり、それが詐欺と疑うことは困難といえるでしょう。
ここまでインターネットが浸透した現代に至ってもまだまだこのような悪質な詐欺業者が潜んでいることに警戒しなければならないのです。
電子マネーによる詐欺被害対策は行われている

最近ではアマゾンギフト券を詐欺が騙し取る手口が主流となりつつあります。
ではなぜ詐欺が現金からアマゾンギフト券などの電子マネーにシフトしたのかといいますと、この電子マネーにある特徴に理由があるのです。
- どこにでもあるコンビニエンスストアで購入が可能
- ギフト番号を送ることで利用権利を移動できる
- ネットオークションなどで現金化することが可能
- メールアドレスで受け取るため匿名性が高い
といった点が電子マネーを騙し取るようになった主な理由といえるでしょう。
このような電子マネーによる詐欺被害は拡大しつつあり、早急に対策を打ち出す必要があります。
ある地域のコンビニではこの電子マネーによる詐欺を未然に防止するため10万円以上の電子マネー購入については即座に警察に通報するという抜本的な対策が施されました。
しかしながらアマゾンギフト券などのカードタイプの電子マネーはコンビニだけではなく家電量販店やドラッグストアなどでも販売されており、電子マネーを販売するすべての店舗で実施しなければ効果はほとんどないでしょう。
それ以外のギフト番号というシステムに規制をすることも容易ではありませんし、現金化される市場を封鎖することもできません。
そのため今後もこのような電子マネーを騙し取られる詐欺被害はさらに増加するのではないでしょうか。
当然ながらこれまでの架空請求詐欺や副業だけでなく、また異なった形で電子マネーで支払わせる詐欺の手口は増えていくことでしょう。